こんな経験ありませんか?
肩や腰、膝などが痛くて病院に行ったんだけど、レントゲンを撮っても「大きな異常は見当たりませんね」と言われたのに、痛みは続いている。
原因を聞いても、返ってくるのは 「年齢の影響かもしれませんね」 「筋力が落ちているのかもしれませんね」 といった説明だけで、“じゃあ何から変えればいいのか”が分からないままになってしまう。
痛みを抱えたままの生活って、地味に辛いですよね。
洗濯物を干す、立ち上がる、階段を降りる時に痛みを気にしながら庇って動いてしまう。
そんな日常の動きで痛みが出ると、ストレスが少しずつ積み重なります。
どうにかしたくて整体や整骨院に行ってみると、痛いところをほぐしてもらい、その日は楽になるけれど、翌日にはまた戻ってしまう。
「私の痛みの原因って、一体何なんだろう?」
「どうしたら、この痛みは落ち着くんだろう?」
そう感じている方は少なくありません。痛みそのもの以上に、原因と道すじに納得できないことが、いちばんつらいのかもしれません。
この記事では、痛みが「どんなときに起こるのか」を整理して、まず何から取り組めばいいかをまとめています。いま悩まれている痛みを少しでも楽にするために、まずは「どんなときに痛むのか」を整理するところから始めてみましょう。
病院で「異常なし」=「問題がない」とは限らない

痛みを感じたとき、みなさんはまずどこに行こうと思いますか?
多くの方は、病院・整体・整骨院のどれかが思い浮かぶはずです。
「まだ我慢できるかな…」というときは整体や整骨院へ。
生活や仕事に支障が出てきて、いよいよとなったら病院へ。
痛みの程度に合わせて、頼る場所を選びますよね。
でも、いざ病院に行ってみたら「異常なし」。
湿布や薬で様子見。
これで本当に良くなるのかな…と、ちょっとモヤモヤすることもあります。
結局、私の痛みの原因って何なの?と。
ここはすれ違いが起きやすいところで、病院の検査は「重大な病気や骨折がないか」を確認するのが得意です。一方で、患者さんが知りたいのは「じゃあ、何から変えればいいの?」「どうしたらいいの?」だったりします。
今回のレントゲンやMRIの話は、まさにその典型例のひとつです。
病院での検査(レントゲン・MRIなど)は、もちろん大切です。特に骨折や重い病気など、見逃してはいけないものがないかを確認するためのものだからです。
ただ、「異常なし(大きな問題は見当たらない)」と言われたとき、
それがそのまま「痛みの理由が全部なくなった」という意味ではありません。
あくまで「骨や関節の大きな問題はなさそうだから、ひとまずそこは安心材料ですね」という意味です。もしこんなふうに一言添えてもらえると、気持ちは少し楽になりますよね。
その上で、「じゃあ何が痛みにつながっているのか」を別の角度から見ていく必要が出てきます。
というのも、画像で分かるのは主に「形や構造」の情報。
一方で、痛みには 画像には写りにくい要素 が関係していることも少なくありません。
構造以外のところ”に痛みのヒントがある
- 動き方のクセ(同じところに負担が集まる)
- 関節や筋肉の硬さ/弱さのバランス
- 日々の負荷(家事・仕事・趣味・運動など)
- 回復の状態(睡眠が浅い、疲れが抜けない、休んでも回復しにくい)
- 過去のケガや、かばい方のクセ
つまり、「レントゲンは大丈夫」と言われたときは、
“構造以外のところ”に痛みのヒントがある可能性があるということです。
だからこそ次は、「痛みがどんなときに出るのか」を整理していくのが近道です。
ちなみに、整体やマッサージでその日は楽になるのに、また戻る…という方、結構多いと思います。それも含めて、まずは「痛みが出る条件」を整理していきましょう。
レントゲンで「異常なし」でも痛い理由

痛みがあると、つい「痛い場所が悪いんだ」と思ってしまいますよね。
でも実は、痛い場所は“結果”として出ているだけのこともよくあります。そして、病院で検査して「異常なし」と言われても、痛みが続くことがあります。
これは「痛みが嘘」という意味ではなく、画像検査で分かることにも限界があるからです。
画像検査で分かること
- レントゲン:骨や関節の“形”を見る(大きな変形や骨折など)
- MRI:体の中の“くわしい状態”を見る(骨・関節の中、筋肉や腱なども)
- 超音波:体の表面に近いところを“ピンポイントで”見る(筋肉や腱など)
たとえば、組織が大きく傷ついて炎症が強い場合は、MRIやエコーで分かることがあります。一方でレントゲンは、骨や関節の“形”が大きく崩れていないと分かりにくいこともあります。
整形外科では、まずレントゲンが最初の検査になることが多く、設備の関係で「レントゲンまで」で診察が終わるクリニックも少なくありません。
※これは良い悪いではなく、検査には順番と条件がある、という話ですね。
画像で大きな異常がないのに痛いのはなぜ?

ここが大事なところです。
多くの場合、痛みは 関節や筋肉にかかる“負担(ストレス)”が積み重なって起きます。このとき痛みが出ている場所は、言い換えると 「いま頑張って耐えている場所」 です。
そして、その負担がそこに集まってしまう“理由”は別にあることが多いんですね。
その上で、「なぜそこに負担が集まったのか」を見ていくと、“じゃあ何から変えればいいのか”の道すじが見えてきます。次は、よくあるヒントを4つにまとめたので、当てはまるものがあるかチェックしてみてください。
次は、当てはまるものがあるかを確認する「4つのセルフチェック」です。
負担が集まる理由を見つける:4つのセルフチェック ✅
痛みの背景には、だいたい次の4つの項目が関わっています。
難しく考えず、「思い当たるものがあるか」をチェックしてみてください。
① 体の状態(かたさ・弱さ・使い方)
□ 左右で動かしやすさが違う気がする
□ 動かすと引っかかる感じがある
□ ある動きだけ痛い(腕を上げる/立ち上がる など)
□ 他の人より体が硬い自覚がある
※ポイントは「どこが痛いか」より、「どんな動きで痛いか」です。
② 負担のかかり方(動きすぎ・動かなすぎ・偏り)
□ 同じ姿勢(座りっぱなし/立ちっぱなし)が多い
□ 同じ動きが多い(抱える、ひねる、片側で持つ など)
□ ここ最近、仕事の内容が変わった(立ち仕事↔座り仕事 など)
□ ここ最近、生活リズムや運動量が変わった(増えた/減った)
③ 回復の状態(休めているか)
□ 睡眠が浅い/途中で起きる
□ 疲れが抜けにくいと感じる
□ 休んでも回復した感じがしにくい
□ 最近、忙しさが続いている
④ 過去の影響(昔のケガ・かばい方のクセ)
□ 昔の捻挫やケガが、なんとなく気になっている
□ 無意識に片側をかばっている気がする
□ 同じ痛みを何度も繰り返している
□ 過去に大きなケガや手術をしたことがある
上のチェックで当てはまる項目が多いほど、体に負担がたまりやすい状態が続いている可能性があります。レントゲンで大きな異常がなくても、こうした積み重ねで痛みが出ることは珍しくありません。
とはいえ、ここで何かを頑張る必要はありません。
まずは「痛みが出る条件」を 3つだけメモしてみましょう。
まずはメモをとって整理する

ここまで読んで、「で、私は何をすればいいの?」と思いますよね。
でも、いきなりストレッチや運動を増やす必要はありません。
まだ「何が負担になっているか」がはっきりしないまま動かし始めると、やり方によっては体に合わず、痛みが強くなることもあります。だから最初は、体の様子を整理するだけでOKです。
やることはシンプルです。
まずは2〜3日、下記についてメモしてみてください。
- いつ痛む?(朝/夕方/動いた後/座った後 など)
- 何をすると痛む?(洗濯物、立ち上がり、階段、腕を上げる など)
- 何をすると少し楽?(温める、歩く、休む、ほぐす など)
余裕があれば、次の2つもメモしておくと、さらに整理がスムーズです。
- どこが痛む?(ピンポイントでここ/この辺りが全体的に…)
- どう痛む?(ズキズキ/ズーン/ピリピリ など)
「どこが痛いか」も大事ですが、“どういうときに痛いか”が分かると、次にやることが絞りやすくなります。そして、さっきのセルフチェックは「原因を決めるため」ではなく、ヒントを集めるためのもの。
一番を決めなくていいので、当てはまったところをメモの横に残しておきましょう。
- 体の状態(かたさ・使い方)が気になる
- 負担のかかり方(同じ姿勢・同じ動き)が多そう
- 回復(睡眠・疲れ)が追いついていないかも
- 過去のケガ・かばい方が関係していそう
この2つ(3つのメモ+ヒント)がそろうだけで、「じゃあ何から見ればいいか」の道すじが見えてきます。
まとめ
病院で「異常なし」と言われても、痛みが続くことはあります。
それは「何も問題がない」という意味ではなく、画像だけでは分かりにくい要素(動き方・負担の偏り・回復・過去の影響など)が関わることもあるからです。
だからこそ、痛い場所だけを追いかけるより先に、「どんなときに痛むのか(痛みが出る条件)」を整理するのが、解決の一歩になります。
今日からできるのは、まずはこれでしたね。
- いつ痛む?
- 何をすると痛む?
- 何をすると少し楽?
このメモがあるだけで、「じゃあ何から見ればいいか」の道すじが見えやすくなります。
次の記事では、このメモをもとに「私の場合、何が関係していそうか?」をもう少し具体的に整理していきます。